近藤勝寛氏 写真展
※事務所代表 森のfacebookより転載
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11月13日
昨日は山梨南部町、それこそ秘境の奥山温泉でゆったりと休んだ。
昨夜到着した時には闇に隠れていた紅葉が朝の光に鮮やかだった。
今日は、午前中近藤勝寛氏の写真展へ伺う。
近藤氏とは彫刻家の御宿至氏の友人であり、以前ご縁があり昼食に蕎麦をご一緒したのが初めてであった。
昨年の「信長公紅葉祭り」では八面六臂で写真を撮っていただき、安部の甲冑姿や火縄銃演舞など後日話題となって、雑誌や新聞の紙面などやオフィシャルサイトで使わせていただいた。
縁は続くもので今年は、近藤氏の写真展と共に、安部が新聞連載している「家康・不惑篇」で「信長最後の富士遊覧場面」の取材も兼ねて南部町立美術館へ向かった。
「川の貌(かお)~モノクロームの富士川」&「旅の記憶」と題して2階の広々とした会場に作品は広がっていた。
幾つか目を引く作品があった。
砂に人影が飲み込まれ小枝と枯れ草が風に吹かれている。
古の人の声が微かに聞こえて来そうであつた。
巌にしがみ付いた芒が光に浮き上がり、一瞬の時を叫んでいる。
川端龍子を彷彿とさせる光の妙にひかれた。
巌である。無骨に、そして頑なに鈍い光をこぼしている。
ややもすると血脈とも見える影の向こう、白く吐息が上がっているような気がしていた。
「川の貌」と題した写真達は、そこにいる近藤氏の存在を遥かに越え、長く遠い時間に揺蕩う神々の姿なのかもしれない。
車のハンドルを持ちながらそんな印象を咀嚼していた。
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【スタッフ後記】
以前 原美術館 の記事にてご紹介した『田原桂一「光合成」with 田中泯』写真展に近いものを感じました。
白と黒の静謐さと力強さを改めて思い知りました。
私ももっと芸術作品に触れていきたいなぁ……。