川井郁子コンサート<事務所代表 森のfacebookより転載>
※事務所代表 森のfacebookより転載
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昨日、久しぶりに赤坂の東京ミッドタウンを訪れた。
Tokyo・Billboad Live川井郁子コンサートである。
曇りがちな空が夕暮れに沈み始める頃、だがステージには早く暫くリッツカールトンのカフェに座った。アウトサイドのテーブルでひざ掛けをお借りし、ビルの谷間のテーブルから鉄骨のオブジェを見上げた。幸いにも寒風は息をひそめ、両手に抱えたコーヒーの湯煙が揺らいで見える。何時も持ち歩く「街道を行く・司馬遼太郎」を読んでいた。
手が凍え本を置くと、ビルの灯りが浮かび時刻が迫った事を知らせている。
会場へ向かう途中、野外の木々にイルミネーションが輝き足を止めた。
庭園先にスケートリンクが特設され、子供や恋人たちが光の中に歓声をあげていた。木々のイルミネーションのその先の遥かに高い都会の無機質な文明が、透明に冷え切った灯りをともしていた。
会場へ向かうエスカレーターを幾つか乗り換えながら意識はコンサートへ向かった。
ソロの吉井盛悟氏の太鼓が静かに響き、ステージは始まった。
艶やか川井郁子さんのバイオリンが会場を包み、囁きさえ聞こえない。
アベマリアの曲にあわせてヴォーカル・Teaさんの透明な声が会場の空気を澄み渡らせていく。
最後の曲「赤い月」が流れると、舞台背後のカーテンが引かれ数メートルのガラス窓が現れ、漆黒の空と都会の闇に浮かぶ都会の灯りが浮かび上がる。
バイオリンはルージュの紅と夢見る情念と哀しみ歌った。
ほろ苦い歓喜と潤いを残しステージは終わった。
解き放たれた帰り道、何時になく穏やかだった。
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<スタッフ後記>
冬の六本木は、夏以上に東京を象徴するスポットとなりますね。
煌びやかなイルミネーションには目を奪われます。
そんな街の中で聴くコンサート、きっと素晴らしいものだったのでしょう。