長崎の再会に(5)<事務所代表 森のfacebookより転載>
※事務所代表 森のfacebookより転載
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長崎から高速バスに二時間近く揺られ、雲仙の旅館で安部と取材クルー達と合流した。
台風に追われ低い雲が西の空へ駆け足で流れていく。
明日の事は忘れて、露天風呂に浸かり雨の冷たさを楽しんだ。
半世紀も前になるが、一度小学生の修学旅行で雲仙は訪れている。
硫黄の鼻をつく匂いと泥粘土から気泡が弾ける地獄谷の異様さに慄き、
お決まりの夜の枕合戦で挙句の果てに担任の先生からこっぴどく怒られたことが懐かしい思い出である。
やはり、その朝は台風直撃で大荒れであった。
日程を繰り上げ少し遅れで長崎市内に向かった。
午後に至り台風が去った空には、低い雲が北へ走り零れるように陽の光も後を追っていく。
西坂の二十六聖人記念碑、併設された記念館を参観した。
さらに、背後の二つの高い塔が印象的な、メキシコ人フランシスコ会修道士聖フィリッポ・デ・ヘススに捧げられた教会を訪問した。
ステンドグラスが美しい教会である。
雲が取れ日差しが、幻想的な輝きを白壁に写してくれた。
思わぬ幸運を得た一日であった。
-続く-
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<スタッフ後記>
ステンドグラスが照らす白壁がとても綺麗です。
よくみると窓のデザインも工夫されており、
日本の一般的な建築では見られない意匠が凝らされています。