大原路(1)寂光院<事務所代表 森のfacebookより転載>
※事務所代表 森のfacebookより転載
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台風から一夜明けた先週末、東京への戻りみち京都駅に立った。
雲が早く流れ空の色は揺れている。
前日の深い緑の村にひかれ大原へ向かう事にした。
大原への旅は、京都駅北のバスから始まる。
車窓から京都の町並みが通り過ぎ、乗りあう人が少しずつ変わっていく。
以前は八瀬あたりから道幅が変わり、川面の脇を登って行ったように思う。
今日は週末ながら、バスの乗客がすくない。
人いきれにまみれた大原ではなさそうだ。
寂光院へ向かう道は、里山そのものである。
道すがら季節のかをり味わいながら歩く。
小川は流れが速く川の水音が何時もよりたかい。
背を押されるように寂光院の山門へ向かう。
山門の階段に寄り添う青紅葉が雨に洗われて心地よい。
遠い昔二人で階段を登り、先に三門で振り返った人は紅葉が似合っていた。
雨に洗われた苔の緑があたらしく、清々しい庭に佇んだ。
三千院へ向かう道、大原西陵の鉄門が開いていた。
なんだか怖いと、人は石段を見上げていた。
昔見た夢である。
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<スタッフ後記>
意識してだと思いますが、写真に人の姿が見えないのが
なんとも言い難い神秘性を放っている気がします。
苔むした石って、良いですよね。