白い夏の帽子<事務所代表 森のfacebookより転載>
※事務所代表 森のfacebookより転載
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先週、安部の羽織の制作をお願いしている祈織・渡邊さんと滋賀で懇意にして頂いている方のご紹介で和紙繊維古川与助商店へお伺いした。明日の作品の糧、良いご縁になればと思っている。
帰り道、面白い場所をご紹介いただいた。
ラ・コリーナ近江八幡である。「たねや」という和菓子屋さんの店舗とは信じられなかった。
まるで、ジブリの世界だった。
草屋根の建物がサークルとなって、中央の小人の塔を囲んでいる。
中央に稲がたわわに実り、刈り取りの時を待っている。
空には低い雲が走り、秋に向かう日差しが田圃や緑の屋根、さらに裏山を越えてゴンドワナへ向かって行く。
振り返れば、巨神兵が緑の屋根を越えて、炎の咆哮を上げそうだ。
今朝、日本海へ走り抜けた台風の尻尾が幻想の扉を開けてくれたようだ。
惜しむらくは、好物のバームクーヘン完売の黒板がドアの向こうに見えたことだった。
クーラー代わりに屋根の緑に流れる水は、涼しくも寂しげに感じる。
白い夏の帽子が風に舞った。
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<スタッフ後記>
石材の丸みからは、異国の香りを感じますが、
屋根に生える草からは、どこか日本的な香りを感じます。
なぜか、となりのトトロを思い出してしまいました。