ポーラ美術館2
※事務所代表 森のfacebookより転載
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8月18日 15日逝去されたK君との思い出を、友人達が同期会メールでそれぞれに語っている。
右肩を痛めると左手で投球練習をし始めて、涙が出てくるような山なりのキャッチボールをいつまでも続ける野球が大好きな、そして何時も地に足を張り付け何事も諦めることなく生き抜いた、K君の何時も絶やさぬ笑顔に喝采を送りたい。
同期学友たちと共にK君のご冥福を祈る。
ポーラ美術館(2)
20世紀初頭の激動の時代、ピカソはスペイン・アンダルシアのマラガからバルセロナを経てパリへ向かう。
シャガールは白ロシアからパリやヨーロッパ各地を経てユダヤ迫害に追われアメリカへ亡命し、戦後ようやく南仏・ヴァンスへたどり着く。
南仏の明るい光の下、ピカソやマティスなどと出会い幻想と色彩の画家として花開いていく。
昔、南仏プロバンスを訪れアルルやゴルドー、エクサン・プロバンスで印象派の画家たちを追ったとき、迷ったすえにニースのシャガール美術館を素通りしてしまった。
モンテカルロ・グランカジノのルーレットの誘惑に負けたのだ。
列車の車窓からみたニースの海岸を思い出すと、今も心残りな海岸が続いている。
シャガール「青い顔の婚約者」1932・1960年 暗黒の時代、ユダヤの聖職者ラビが本を読む姿を描いた作品を、後年ヴァンスの暖かな夜の幻想を加筆した作品。
心の移り変わりをキャンバスへ誘い入れるシャガールの世界観の広さを感じさせる。
「サン=ポール上の婚約者」南仏サン=ポール=ド=ヴァンスの町の上に恋人が手を繋ぎ、愛と平和を謳歌する南仏の街を魂の輝きに変えて描いている。
「アトリエの窓」ヴァンスの午後の窓ぎわで、明るい日差しに花々が柔らかな香りと共に咲きほこっている。
何気ない日々の午後の安らぎを漂わせて暖かだ。
その他、幻想と色彩が広がるシャガールのリトグラフが会場いっぱいに広がっていた。
最後に常設展示されている、「バラ色のボート」モネ
「白いテーブルクロス」ゴーギャン
「リュート」マティスなど印象派から近代にいたる見逃せない作品も多かった。
予想外だったのが、アール・ヌーヴォで有名な「エミール・ガレ展」も見ごたえがあった。
ガラスの質感と深く繊細な色彩と文様がノスタルジックな感覚を呼び起こす。
「ルイス・C・ティファニー」や「ドーム兄弟」などアール・ヌーヴォのガラス器も多数コレクションしているという。
又、ポーラ美術館へ向かう途中「箱根ラリック美術館」がすぐ近くの森の中へ佇んでいた。
アール・ヌーヴォのガラス芸術が箱根足柄にそろっているとは知らなかった。
秋紅葉の頃、再訪したいと思っている。
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【スタッフ後記】
ガラス細工を見るとなぜか子供時代を思い出してしまうのは私だけでしょうか。
ガラスに当たる光を見ると、妙に懐かしい気持ちがします。
次に箱根を訪れる際は画像ではなく、本物を見てみたいです。