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最新情報 - 家康

富山新聞 / ゴッホ・セザンヌ

Date:2017/06/17 家康

※事務所代表 森のfacebookより転載

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6月6日 北国新聞と共に富山新聞で「家康・不惑篇」が連載開始となった。富山の海秀山 高岡大法寺は長谷川等伯ゆかりの寺であり、訪れた安部も所蔵されている国指定 重要文化財・長谷川等伯(信春)の作品に感激したと聞いた。ご縁を感じる地域の新聞連載であり等伯に続きお楽しみいただければと思う。

 

先回ご紹介したWebエッセイ「随筆・小林秀雄」

http://kangaeruhito.jp/category/essayhideo

に呼び起されて、40数年前ポケットにねじ込んでいた1冊を本棚から掘り出した。

パラフィンも黄ばんだ角川文庫で定価百円とあった。懐かしくもあり手に取り読み始めると、直ぐにゴッホの狂気とも言える手紙がハレーションを起し、弟テオの困惑が掌に汗を握らせている。ミレーの「種まく人」からヴァン・ゴッホはプロバンスの「種をまく人」へ旅立ち、黄金の麦帆と輝く太陽の下、アルルの大地にカンバスに広げた時ゴッホの視界には、ゴーギャンの潤いに満ち緩やかな時間を湛えた赤土と影深い緑は、焦がれながらも喉の渇きに届かず、違う違うのだと自らを焦がし続けたていた。

この文庫の写真はモノクロだった。だが、この小林のエッセイは画家ヴァン・ゴッホの魂が飛び交い、読むものにしか届かない魂の絵の具で彩色されたカンバスへと変えていく。

美術など学んだこともなく、印象派という単語すら後年に知ることになった「世界の美術」という月刊誌を毎月手に取り、何時か必ずプロバンスを訪れゴッホやゴーギャンが描き歩いた麦畑や、セザンヌが生涯描き続けたサント・ビクトワール山を望むのだと心に刻んでいた。

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【スタッフ後記】

40数年前の本を所有しているというだけで、私からするとかなりの驚きでした。

読書や絵画を通して行ってみたい場所を定める。誰もが一度はもつ願望です。

今度折を見て、代表がサント・ビクトワール山に行けたのかどうかを聞いてみたいです。