MENU

最新情報

京都から奈良、そして歴史の旅(7)<事務所代表 森のfacebookより転載>

Date:2018/11/15

※事務所代表 森のfacebookより転載

-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

奈良国立博物館から興福寺へ向かう。

快晴である。

今回お誘いした祈織の渡邊様は、正倉院展の古代の裂に大変感激されていた。

さすがに着物姿が会場に際立っておられ、内覧会においてカメラが向くほどであった。

ただ、前日の曇り空から一転し日差しが暑い。

それでも日傘が中金堂に似合っていた。

再興された中金堂は青空の下、いにしえの朱が鮮やかだった。

 

一休みした奈良県庁の展望所で、渡邊様から提案があり中宮寺と法隆寺へ向かう事にした。

法隆寺という名前はもちろん知っている。だが、浅学の私は中宮寺という寺の名は聞かない。

渡邊様に思惟半跏像と云われてようやく気が付いた。

 

斑鳩を初めて訪れる事になる。

中宮寺本堂へ座り、本尊菩薩半跏の前にして言葉もない。

その優しく気品に満ちた姿に、心の硬い結び目がほどけてゆくようだ。

法隆寺の東院伽藍の夢殿から西院伽藍の五重塔や大講堂を経て大宝蔵殿へ向かった。

ここで初めて百済観音像を見上げた。

説き伏せるような力強さはない。細身の体が少し前へ傾いでいるような気がする。

ただ、それが弱さではない。

包み込むような人に寄り添うような、静かな安らぎがそこにあった。

夕暮れに、鐘が鳴った。

柿食えば・・だな、安部が剽げてそう言うと皆で笑った。

-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
<スタッフ後記>

突き抜けるような青。見ていて気持ちが良いです。

柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺 秋もどんどん深まり、

冬の気配がしてまいりました。