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退院の夜にて <事務所代表 森のfacebookより転載>

Date:2018/05/16

※事務所代表 森のfacebookより転載

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5月10日

今日、心筋梗塞以来通院している病院で心臓の手術し退院した。
今週、多忙のためという言い訳で先延ばししていた心臓のカテーテル検査を受けるため入院した。医者の説明で今回は検査入院で、血管閉塞の進行状況では今月中に再手術との話であった。


本人の感覚では昨年末から息苦しさが増し、状況が良くないのは察していたのだが5月のイベントが終わるのを待って検査する事にした。検査で良くない結果が出そうな気がしていたのだろう。
入院した翌日の検査手術開始から医者との会話をしながらの手順が進んだ。それから暫く無言が続き「好くないないですね」と唐突に言う。心臓の血管の根本の部分に閉塞があり、90%が閉塞状態だという。
根元の血管は重要な血管で、ここが梗塞すると即死する。昔なら開胸して心臓バイパス手術しか方法はありませんでしたと説明し始めた。その時、急に胸が熱く感じ意識を失った。
心停止したのだ。


その間は夢を見ていたような気がする。悪い夢ではなかったように思う。今思い出せるのは闇に紫雲が漂っていたことだけだ。その後、名前を呼ばれていることに気付いて意識が戻った。
だが、何処にいて何をしているのか、さらに時間の感覚が直ぐには戻らなかった。
手術室の人が増えて、医者が矢継ぎ早に支持をしていた。


気が付いた私に、「心停止されました。緊急手術に変更しステントを入れます」
それから長い時間がかかったが、上手くいったと医者からの説明を聞いた。
心停止すると脳梗塞がまれにあるとの説明にMRIの検査まで行い、ともあれ自分のベッドに横たわった。
嵐の時間が終わった。最初に思ったのは、家族や友人に苦情を言われずに良かったとの思いだった。
医者も言っていたが、最新の医療技術と梗塞を起こしたのが手術台だった運の良さに助けられた。


今、自宅の机に向かっている。
確実に知ったのは、心臓が止まればその瞬間意識を失い死を迎え、さらに日々薄氷の上を歩いていることだった。
昨日の出来事とは思えないほど、飄々と書いている自分に違和感を持つてはいない。なにか意識が変わった様子もない。
だが、日々の事柄に自分の視線が変わって行くのか確かめてみたい。忙しくレポートできなかった事柄を追々書きながら考えてみるつもりである。
当分静養せよとの家族と友人からの強い勧告をうけ、友人との散歩を当面の日課とするつもりだ。
写真は、生まれ育った福岡・生の松原の海岸である。

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<スタッフ後記>

本当に良かった。

それ以外に言葉が浮かびません。

ゆっくりしていただきたいものです。