白砂氏個展 <事務所代表 森のfacebookより転載>
※事務所代表 森のfacebookより転載
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4月10日
『古代の音器と未来の楽器 白砂勝敏展』
写真家K氏のFacebookで紹介されていた、白砂勝敏氏の個展を参観した。
他用もあり、神楽坂近くのギャラリー「えすぱす・ミラボオ」を訪れた。
ギャラリーのドアを開けると決して広くはないが、気持ちの良い空間があった。
白砂氏の作品を観るのは初めてである。
切り取られたコンクリートが目に飛び込んだ。
コンクリートが抱え込んだ時間に、異質の物体は時の流れに従うように、ある者は束縛から飛び出そうとする。その姿が微かな振動を起している。時の囁きが聞こえてきそうだ。
しかし、打ち捨てられた廃墟の哀しみの時代を、河原にさらされ白骨化した渇きを、このコンクリートの時間はまだ飲み込んではいなかった。そう、昨日切り取られた時間なのだ。
初めて作品に触れて、白砂氏が研鑽し歩んできた時間と、遠く両手を広げて雲を追った彼の時間がせめぎあっているように感じている。今、作家は時の分水嶺に立っているように感じた。
大きな空間を足元に凝縮し、時代という時の流れに敷き詰める作品が生まれる事を期待している。
思うままに感想を書く。ご容赦いただければ幸いである。
刻を切り取った白砂勝敏氏の個展を参観いただければと思う。
ギャラリーの帰り道、新緑が眩しい赤城神社に手を合わせた。
神楽坂の風は、まだ春の名残に心地よい。
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【スタッフ後記】
HPを見てみたところ、「古代の楽器」と「未来の楽器」を切り口とした作品が展示されているようです。
4月19日まで展示は開かれているとのことです。