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つむぎプロジェクト

つむぎプロジェクト Vol.14

Date:2018/06/23

「つむぎプロジェクト」 Vol.14

 

祈織-inori-


経継ぎの工程です。

先日から、ついに無事織り出しています。
細かい絣が経に張っているだけで、そわそわと嬉しくなります。

見本で御覧頂いたものより、よりお似合いになるように
絣をはっきりと、少し色も変えてあります。
御覧頂いて分かるでしょうか。。


絣と交互に入っている縞、その縞もさらに濃色の濃度を交互に変えてあります。
シンプルなデザインにも繊細な奥行きを持たせたい。
そう思いながら、見てすぐそれと分からないものをやりたがってしまう
だから効率が悪いということにもなりますが
作業上効率良く出来るところはして
デザインの質を落とさないことは、私にとって必要最低条件。。

その効率よく出来るところですが
細かい絣を早く織れるようにする為、工夫を凝らしています。
初めて細かい絣をした時は、絣挟みという道具を使っていました。
ただ、私の使い方が上手でなかったと思うのですが
どうしても整えた絣糸が戻ってしまうなど
苦労したことをよく覚えています。


それから締機を教えて頂き、これまた「つの」に時間がかかってしまった私は
ある時から、絣糸一本一本に重しを付けることにしました。
最初は絣糸一本に対し、ヘアピンを何本もぶら下げていましたが
よく他の糸にヘアピンがひっかかってしまいますし
随分数をぶら下げないと、他の糸との張りが違ってしまいましたので
何をぶら下げればいいのか思案し
ネットでそれらしいものはないかと探しました。


すると見つけたのが、釣りに使用する重しです。
引っ掛ける金具が付いていること
一つで他の糸と張りを合わせられること
その条件を満たしていたのが、このなすび型でした。
張力のある状態の絣糸一本に対して、必要な重さをヘアピンで量り
それに該当する重しを買い求めたのです。

最終的にこうしたい。
という明確なイメージから
手段を講じる。
恩師、吉田先生に教えて頂いた「なんでもできる」精神に
とても助けて頂いています。
お陰様で以前より絣を織るのは早くなりました。

【FB 祈織-inori- @SAYAKAWATANABE.INORI 】

-事務所代表 森- コメント
姿がだんだん見えてきましたね。一本の糸の張り具合を調整しながらの作業ですが。根気がいる作業ですね。素晴らしい!楽しみです。