能登の祝から(7)<事務所代表 森のfacebookより転載>
※事務所代表 森のfacebookより転載
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金沢県立美術館を訪れたことはある。散策後の疲れた足休めに立ち寄り、高いガラス窓のカウンターでロールケーキをいただいた。
今日は初めて展示会場へ向かう。
事前に調べてみると気になる作品が目を引いた。
「村田省蔵展-大地を描く」金沢出身の画家と紹介されていた。
「丘」北海道の風景なのだろうか、遥々と黄金色の丘が続き初秋の風が心地よい。
「茜」金沢の夕景だろうか。卯辰山から浅野川をこえて金沢市街の彼方、日本海に沈む夕日が茜色に染まっている。浅野川の川面が紅く染まり町並みは藍を深くしている。夕景ではあるが、モネの「印象・日の出」を思い起こさせる。
「秋光」刈り取りの後、稲掛けされた黄金色が懐かしい。秋の日の穏やかな一日に思いを馳せる。
大地の季節をいきいきと描き、風景の向こうに人々の息遣いを感じさせる。懐かしに溢れた画風がとても心地よい。
金沢と云う旅先でなければ、出会えなかった画家だろう。
一つ得した気分である。
友人に教えていただいたのだが、美術館内のカフェ「ル ミュゼ ドゥ アッシュ KANAZAWA」は石川県出身のパティシエ辻口博啓氏がプロデュースされているそうだ。
なるほど、ロールケーキが美味しい。
私が食いしん坊だからではないのだと、一言申し上げておく。
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<スタッフ後記>
鮮やかな色遣いに、どこか昔のアニメーションを思い出させます。
ぼやけた輪郭がより、表現の豊さを感じさせてくる気がします。